アメリカ大卒で実務経験ありの英語講師がマンツーマン(少人数)でコミュニケーションの指導
近鉄、名鉄、関西本線、中央本線、東海道線で通える個人の英会話教室(名駅)です。
英語でのコミュニケーション技術を磨く方法
一部に「英語には敬語がなくて全部タメ口ですむから楽でいいや。」と考えている人がいるようであるが、これは英語でコミュニケーションをはかる上でたいへん危険な誤解である。もしそのように考えていた人がいるなら、即刻その考えを改めなければ心配です。英語で話をするときは友達の間だけなんてことがあり得ないからです。
英語に敬語はあるか。その答えは、YesでありNoである。「敬語とは何か」をどうとらえるかによって、答えが違ってくる。しかし、丁寧語(丁寧な言い回し)というのはある。
日本語には尊敬語と謙譲語というのがある。たとえば、「行く」の尊敬語は「いらっしゃる」で、謙譲語は「参る」である。つまり日本語には、同じ動作を表すのに、尊敬の気持を表すための機能を持った別の語が存在する。しかし、そのような意味での敬語は、英語には存在しない。「行く」という動作を表す表現は、goだけである。
しかしだからといって、英語には他人に対して敬意を表する表現がない、ということではない。「相手に敬意を表する表現」を広く敬語ととらえるなら、英語にも敬語は存在する。
5〜6年前、「英語の敬語」という本と「敬語の英語」という本が相次いで出版された。私には「英語の敬語」というタイトルの方が自然に感じられるのだが、どうだろう。おそらく「英語の敬語」に先を越されてしまって苦し紛れにつけたタイトルが、「敬語の英語」なのではないかと思う。(私は「英語の敬語」のほうは書店で開いて見たことがあるが、通訳者の書いた本で初心者にも分かりやすいなかなかいい本だな、と思ったのを記憶している。この項に関連して、興味のある方は読まれてみるといいかと思う。)
以前本でこんな話を読んだことがある。アメリカの会社に勤務する日本人が、部下との関係がうまくいかないと嘆いていた。その人が言うには、部下にきちんとpleaseをつけて仕事を頼んでいるのに、不機嫌な感じで仕事を引き受ける、というのだ。
「駅までの行き方を教えてくれますか」というのを英語でどういうだろうか。
だいたい下へいくほど丁寧度が高くなると考えてよい。(Would you 〜? とCould you 〜? はそれほど丁寧度が変わらないようである)
というわけで、pleaseをつけた表現の丁寧度は下から2番目、あまり丁寧度の高い表現ではないのである。実はpleaseをつけても、命令文であることには変わりがないのである。「pleaseをつければ丁寧になる」というのは誤解なのです。
さて先ほどの日本人の話であるが、pleaseをつけてもそれほど丁寧な表現ではないということを知って、もっと丁寧度の高い頼み方に改めたところ、とたんに部下との関係がスムーズにいくようになったそうである。
英語でのコミュニケーションの技術を磨くには、英語特有の丁寧表現を覚えることも大切だとは思うが、それよりもまず日本語でのコミュニケーションの技術を磨くことが先ではないだろうか。普段の生活で他人を敬い、正しい表現のできない人間は、いくら英語のコミュニケーション技術を磨いても無駄である。部屋に引きこもってコンピューターゲームに熱中し、他人とのコミュニケーションがうまくとれない若者が増えていると聞く。携帯電話やEメールなどのコミュニケーションの手段が発達した現代、電話で誤解なく意思疎通を図る技術、そして、メールでわかり安く簡潔に伝える技術がスムーズなコミュニケーションの手助けになるので、このような能力を身につけるべく、学習していく。さらには、今一度face-to-faceのコミュニケーションの重要さを見直して学習していきましょう。大学のインターパーソナルコミュニケーションの授業などを参考にした授業はきっと、あなたのコミュニケーション観が変わるはず。
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